私は有田焼きを、ご飯を食べる茶碗、おかずをのせる皿、お茶を飲む湯呑、お刺身やお鮨を食べるときの醤油皿など、食事の色んなシーンで使っています。
有田焼は、白く美しい磁肌や華やかな絵付け、食器としての使いやすさや丈夫さがその特色です。
ヨーロッパでも人気の有田焼は中でも赤絵と余白の美を特徴とする「KAKIEMON」の人気は高かったと言われています。
有田焼は磁器の分類に入ります。薄く軽く、いかにもきゃしゃな印象の有田焼ですが、実は陶器よりも堅く丈夫で、磁器は日常使う食器としては最適です。
磁器は陶器より焼成温度がはるかに高く、その分、原料に含まれるガラス状の成分がよりよく溶融し、もとの鉱物に近い堅さになろうとします。このため、光を通すほど薄く作っても、磁器は優れた強度を持つようになり、指で弾くとチンチンと金属音がするほどです。
また、土を成形して焼く陶器に対し、磁器は長石分の多い陶石という石の粉と磁土を混ぜて成形するため、磁肌のきめも細かくなり、なめらかな手触りを楽しめます。
1616年の李参平(または三平。日本名は金ヶ江三兵衛)による泉山陶石の発見に始まるといわれています。李参平は1597〜1598年の慶長の役で、鍋島軍が朝鮮からの引き上げの際に日本に連れ帰った陶工です。